通称「統一Ⅰ」と呼ばれる薬ゼミの夏の模試を受験された方、おつかれさまでした。
自己採点結果を見て、自分の日々の努力が報われたと思った人、不安な気持ちになった人、もっと頑張ろうと奮い立つ気持ちになった人、各々の感想を胸に抱いたことと思います。
統一Ⅰの受験直後から約1週間の間に、私のもとには63件(2022.9.23現在)という非常に多くの模試関連の感想が届きました。
それを受けて今回は、寄せられた受験生の声をシェアするとともに、得点別に「今おすすめしたい学習内容」を紹介します。
統一Ⅰ受験者の投稿(一部抜粋)
上記は投稿された感想の一部になりますが、内容をじっくり見ると点数は120点~270点と非常に幅広い得点分布となっていることがわかりました。
投稿された感想に対する所感
現時点で取れている点数が何点であろうと、悲観しないでください。
まず、270点のようにハイパー点数の高い方、あまりに素晴らしい点数で尊敬します。
このまま更にご自分の知識をピッカピカに磨いていき、ひいては薬剤師の明るい未来の一翼を担っていってください。
「170点で毎日病んで泣いていた」というコメントもありましたが、正直な感想として、そんなに何を悲しく思っているのか私には本気でわかりません。
私が楽観的すぎるのかもしれませんが、個人的な感想としては「170点も取れてるの?!すごーい!(拍手)」です。だって私も私の周りにも、そんなに取れてる人いなかったですもん。170点なんて点数は、私より成績のよかったお友達でも統一Ⅱでとれてなかったです(笑)。だから悲観するほどの点数ではありません。
120点だった方、もう無理だなんて思わないでください。
全然無理じゃないです。あなたは、まだ模試を受けてすらいない層よりずっと上です。
そして、120点を叩き出したあなたはラッキーな人です。
だって、そんな点数見たら、あなたはもう最後まで油断することはないでしょう。
自分との戦いである受験において、最も危険なことは「油断すること」です。
点数が良いと、どうしても無意識に油断が生まれます。模試前と変わらず気を引き締めて真面目にやっているつもりでも、隙ができてしまいます。
模試は塾が作る問題ですから、授業で取り扱った問題の類題が出ることもあります。よって統一Ⅲまでは、ある程度真面目にやっていれば、意識に隙がある状態でも良い点数を取り続けることができるかもしれません。
しかし、国試はそうはいきません。
「塾で習わなかった」ということは言い訳にならず、先生が授業中に強調してようがしてなかろうが、捨て問レベルに難しい問題でない限り、正解することが求められます。
このとき、意識に隙がある人は「あれ…テキストのあのページに書いてあった…気がする…(思い出せない…)」となりがちです。記憶が曖昧でハッキリとは思い出せない。このように、隙がある人の記憶は「解像度が低い」のです。
しかし、120点のスコアを叩き出したあなたは、油断も隙もないフルスロットルの状態で、これから5ヵ月の勉強に取り組むことができるでしょう。その状態で5ヵ月も勉強すれば十分合格ラインに到達します。大丈夫です。
ちなみに、統一Ⅰでめちゃくちゃ点数良くても油断して成績がジリジリと下がっていく人もいます。
繰り返しますが、あなたの最大の敵は油断です。
どのテキストを読む時も、最新のスマホで撮る写真のように美しく高い解像度で、脳に記憶させていってください。
得点別「今おすすめしたい学習内容」
下記に記載するのは、“やくぷり的”にオススメの得点別学習内容です。
信じたいと思う方だけやってみてくださいね。
【~130点の方】
あなたは、まだ勉強を始めてない方とニアイコールの状態です。
今まで自分なりに一生懸命勉強してきた方も、130点以下の方は覚悟をもって、より一層励んでください。
もし自分なりに勉強してきたという自負がある方が130点未満だったのであれば、どなたか違う人のアドバイスに沿って勉強法を変えてみるのも手かもしれません。やくぷりでも、自分に合う他の方でもいいです。ただし、「今年コレ出るかも⁈」「今の時期この程度できてない人はヤバい!」と受験生を煽る素性の知れない人についていくのは危険だと考えます。ご自分の大切な受験を預ける人間はよく選んでください。
さて、130点未満の人が今やるべきことは、
●自分が最も得意だと思っている科目をやりこむこと
です。
おそらく、ご自分が一番得意だと思っている科目でも、「2つ選べ」の問題で1つはずしたり、場合によっては自信を持って選んだ解答が大ハズレでビックリ!!という事態が起きているはずです。
薬剤師国家試験の9科目は、バラバラに見えても全て繋がっています。
よって、1つの科目をやりこむことは、他の科目も併せて少しずつ進めていることと同義です。
他の科目も勉強しなきゃ…と考えるのは、1つの科目がある程度カタチ作られてからにしてください。
ここで1点、注意してほしいのが、
●1つの科目をやりこむ時に、他の科目の内容で気になることがあれば、即その場で調べてほしい
ということです。
例えば、薬理の勉強中に登場した薬が、腎排泄なのか肝代謝なのか気になることがあれば調べてほしいのです。全ての薬について調べる必要はありません。あくまで“気になったら”調べる。
気にならなければスルーして、問題演習中に出てきたものだけキチンと覚えていくようにしましょう。
【130~190点の方】
勉強をようやく始めて、全体像が見えないなりに懸命に努力している最中かもしれません。科目全体をまだ1周できていない人が多いゾーンだと思います。
1周できていない人で、「やったところは確実に取れている」状態ならば、何の問題もありません。そのままご自分のスタイルで学習を継続すれば合格ラインに確実に近づいていきます。
1周できていない人で、「やったところだけれど得点に結びつかなかった」状態ならば、更に復習を重ねて定着を図るか、場合によっては学習方法の見直しが必要だと考えます。
もし1周できている人が130~190点に留まっているのであれば、自分流ではない学習方法に目を向けてみると、今後プラスに働く可能性が十分にあると思います。
このような人にオススメしたいのが
●自分が最も得意だと思っている科目をやりこむこと
●自分が得意だと思っている科目と他の科目との繫がりを意識してみること
です。
私が執筆したテキスト(SUPER INPUT)は、1冊のテキストに多科目の内容を詰め込んでおり、「1つの薬に関連して問われる事項を全ての科目に渡ってカバーする」ように構成しています。
過去10年分の過去問で問われた内容を網羅できるように作成しているので、興味があればお手に取ってみてください。
SUPER INPUTの特徴を見てみる!
SUPER INPUTについて、よくある質問はこちら。
【190~240点の方】
秋前の時点でこの点数に到達しているならば、大抵の人は合格できるはずです。
ただ、200点前後という点数は、過去似たような問題に触れたことがあるか否かによって評価が変わると思っています。つまり、塾の夏期講習などを積極的に受講していた人ならば、実力よりも高い点数が出てしまっている可能性が高いということです。
このゾーンの点数を取ることができたならば、受験勉強に対する努力の方向性が大きくズレていることはないと考えます。しかし、油断は禁物。冒頭でも述べましたが、「最大の敵は油断」です。
通常通りの勉強を継続するとともに、余裕があれば自分の苦手分野をまとめたり、得意分野を違う視点から見直したりするのもいいと思います。いつもとは違う問題集を使ってみたり(青問を使っているのであれば領域別を使ってみるなど)、ネット上のまとめを活用するのもいいと思います。
私も、特定の分野を集中的に復習することができるテキストを発売しておりますので、興味のある方は覗いてみてくださいね☆(笑)
物・化・生・薬理・薬剤・病態・法規・実務の9科目を、意識せずとも横断的に学習できるテキストです↓↓↓
【240点~の方】
秋前の段階で、240点以上もの高得点を取ることができるあなたを、私は尊敬します。
きっと今まで、他の人が遊んでいる時でも真面目に・コツコツと努力を積み上げてこられたのだと思います。このままあと5ヵ月努力を続けて、どうか成功を勝ち取ってきてください。
あなたのたゆまぬ努力は、必ず実を結びます。
おまけ(「体力」について。)
試験中の「体力」についてコメントがありました。
普段とは異なる尋常ではない緊張感の中で、長時間に渡って集中しなければならない試験ですから、食事を中心とした健康づくりは超重要事項です。
私は、試験前の食事は外食に頼らず、炭水化物・タンパク質・脂質のバランスがしっかりとれた食事を摂るべきだと考えます。
しかし、試験前は食事を作る時間がない。
自炊に時間がとられるくらいなら、1分1秒を大切にして勉強したい。
そんな気持ちになるのは、受験生なら当たり前だと思います。
そんな方にオススメしたいのは、「宅食」というサービスです。
管理栄養士さん考案メニューを宅配してくれるサービスです。
ウーバーや出前館などのデリバリーよりも安くすみますし、何より健康的な食事で体を労わることができます。コンビニ弁当よりお惣菜の種類も多く、ローカロリー。太る心配もありません。
オススメの宅食サービスは
です。
他にも宅食サービスについてはこちらのブログでまとめているので、健康的な食生活を守りたい方は覗いてみてください。
最後に。
泣いても笑っても今の実力は何も変わらない。
誰が何と言おうと、今の点数は2月の国家試験の結果に直結しませんし、今後の努力次第で全国順位なんてあっという間にひっくり返ります。
点数が低かった人は、嘆く暇を惜しんで「正しく」努力をし、点数が良くて一安心している人は「驕れるものは久しからず」ですから引き続き努力をし、次の春には満開の笑顔が咲くように頑張っていきましょう。
やくぷりは、いつでもあなたを応援しています。
頑張ってください!